9/10に渋谷Star loungeで開催された初音さんのデビュー10周年記念ワンマンライブ「初音 10thAnniversaryLive2017 ~16歳の頃の夢、覚えていますか?~」へ行ってきました。
新旧のメンバーを揃えて、活動10年の集大成を詰め込んだステージは見どころ満載。デビュー当時からの初音さんの変わらない魅力を再認識させられる、メモリアルなイベントとなりました。
目次
10年前の自分からのメッセージ
2007年9月5日に1stシングル「恋、花火」をリリースし、16歳の現役高校生・シンガーソングライターとしてメジャーデビューを果たした初音さんにとって、今年は音楽活動10周年目となります。
そんな記念すべきアニバーサリー期間をスタートするに当たって、一発目のイベントとして開催されたのが今回のワンマンライブ「初音 10thAnniversaryLive2017 ~16歳の頃の夢、覚えていますか?~」です。
『16歳の頃の夢、覚えていますか?』という副題は、2008年に開催された初音さんの1stワンマンのサブタイトルである『17歳の頃の夢、あなたは今も覚えていますか?』にちなんで付けられたのだとか。
10周年を振り返るのに、まさにぴったりのキャッチフレーズだと思いませんか?ライブに参加する人に対する問いかけになっていると同時に、16歳でデビューしてから活動10年目を迎える初音さんにとって、過去の自分からの自問自答になっているのですから・・。
全てが新しいアニバーサリー・ワンマン
そんな大きな節目となる10周年ワンマンは、新旧のファンからの注目を集め、事前のチケット販売もソールドアウトとなる盛況ぶり。当日も会場に入りきれないほどの観客が詰めかけていました。
期待と熱気が満ち溢れる中、ステージに現れたのは華やかな白い衣装に身を包んだ初音さんと、新旧様々な顔ぶれが揃った、個性豊かなバンドメンバーの面々。
まず、最近のアコースティック・ワンマン「初音茶屋」でもよく共演しているギター・馬場一人さんや、バイオリン・MIZさん、ドラムの矢吹政則さんといったお馴染みのメンバー。
そして、デビュー間もない頃にサポートしてくれていたというベース・安岡洋一郎さんや、3月の「ハツネバル」で初サポートをしてくれたキーボード・にしのえみさんと、レアなお二人も加わります。
これだけ豪華なフルバンドで臨むステージは、ここ数年の初音ライブでは観たことがないし、「初音茶屋」のメンバーでスタンディング・スタイルというのも初体験だったので、新しいことづくしの異例のワンマン・ライブとなりました。
時を旅するユメタビ列車ツアー
ベテランのサポート陣に囲まれて、伸び伸びと歌う初音さんのボーカルも冴え渡っていましたが、今回はまるで自身の活動の軌跡を振り返るように、各パート毎に今までリリースしたアルバムの収録曲をフィーチャーする構成になっていました。
デビュー曲『恋、花火』を含んだ1stアルバム「ありがとう」の楽曲から始まり、青春ソング『卒業〜また会おうね〜』を挟んで最新ミニアルバム「恋ノート1」のメドレー、そして2ndアルバム「音紡ぎ」、3rdアルバム「風は君の答えを待っている」の収録曲パートへと続きます。
アンコールを含めると総勢25曲という詰め込みようからも、今回のライブに込めた並々ならぬ本気度と、旺盛なサービス精神の一端が伝わってくるのではないでしょうか?
さらに一曲目は、初音さんがデビューして音楽活動をするために上京するシーンを描いた「旅立ちの風」、ラストは大人になった初音さんが過去の自分と対峙する「ユメタビ列車」となっていて、ライブを通して一つのストーリーが体感できる仕掛けになっています。
そんなタイムトラベルさながらの音紀行を、時に手を差し伸べて表情豊かに歌い上げ、時にギターを抱えて躍動感いっぱいにかき鳴らす、初音さんの歌声と共に楽しめるのだから、贅沢この上ないステージと言えるでしょう。
再び蘇った元祖チーム初音のサウンド
そんなバリエーション豊かなライブ構成の中でも、特筆すべきなのが中盤の「音紡ぎ」パートです。ここでは、いったんステージから退場したメンバーに代わって、初音さんが一人弾き語りで歌う『紡ぎ〜あまねく想い〜』から始まり、一人ずつメンバーを呼び込んでいくスタイルを展開。
重鎮・チャンババこと馬場一人さんと二人で送る『アカイ糸』や、矢吹政則さん、安岡洋一郎さんを加えたa-nation出演時のメンバーで奏でる名曲『ホントはね』など、往年のファンなら感涙ものの演出が続きます。
豪華なバンド編成なのに、あえて楽器を厳選して、一つずつ音を重ねていくスタイルは、まさに2ndアルバムのタイトル名「音紡ぎ」を、文字通り体現した、ユニークな試みと言ってもいいのではないでしょうか?
さらに、アップテンポな人気曲『君が教えてくれたこと』では、今もYoutubeにMVが残っている音源収録時のメンバーが再び集結する、夢のセッションが実現。各メンバーにも、限りなく音源のアレンジを再現するようにオーダーしたそうですが、そんな意欲的なチャレンジに、会場にもかなり真剣な熱気が伝わってきました。
変わらないもの、変わっていくもの
初音ライブならではの、ゆる〜いトークも健在でしたが、今回は懐かしい面々が揃っていただけに、デビュー当時の話題に花咲きました。
矢吹さんはデビュー当時の初音さんの制服姿にテンションが上がりつつも、会話が弾まないのに困っていたそうですが、最近になって知り合ったにしのえみさんも、本番までろくに話さなくて驚いたそうなので、初音さんの人見知りキャラは、この10年間変わっていないようです。
それは裏を返せば、ストイックな音楽への向き合い方を象徴していると思うのですが、そんな話を聞いていて私が思ったのは、初音さんの音楽に対する姿勢は、16歳の頃から全くブレていないんだなと言うことです。
大人になれば若い頃の夢を忘れてしまう人も多いと思うのですが、こと初音さんに限れば忘れてしまうなんてレベルではないのでしょう。恐らく16歳の頃の夢を、今だにあの頃のまま抱き続けている人なのだと思うのです。
今では女性としても歌手としても成長し、しっかり者の一面も見せる初音さんですが、どこか天然の一言では片付けられない癒しキャラの秘密は、永遠に心の中に持ち続けている、少女の純真さにあるのかもしれません。
10周年イヤーは続く…
最後には堂々のダブル・アンコールを迎え、大盛況の中、幕を閉じた10周年ワンマンでしたが、最後に披露した1stアルバムの収録曲「ありがとう」では、その歌詞の通り、10年分の初音さんの感謝の気持ちが感じられました。
さて、そんなめでたい10周年イベントはこれだけに終わらず、来月10月8日に原宿ストロボカフェで開催されるワンマンライブ初音茶屋vol.51を皮切りに、東名阪、札幌、福岡と遠征ライブの予定も決まっています。
何しろスケールの大きい初音さんだけに、10周年期間はまるまる一年は続くそうなので、来年の9月頃までは色々と楽しい企画が立て続き、ファンにとっては忙しいアニバーサリー・イヤーになりそうです。
11月5日には「初音のヒトリラツアー’17~福岡編~」として初の福岡公演があったり、同じく11月26日には、恒例のワンマンライブ「初音茶屋」待望の名古屋公演があったりと、今まで初音ライブが開催されなかった地域でも参加のチャンスがあります。
ぜひ皆さんもこの機会に、永遠に16歳の心を持ち続ける夢多きシンガー・初音の歌声を聴きに、足を運んでみてはいかがでしょうか?
「初音 10thAnniversaryLive2017」セットリスト
- 旅立ちの風
- あした晴れたら
- きっと叶うよ
- やさしさのカタチ
- 恋、花火
- Instrumental〜卒業のテーマ〜
- メドレー
- 卒業~また会おうね〜
- となりあわせ
- また、あした
- 瞳をみつめるだけで
- ずっとずっとすきだよ
- 卒業~また会おうね~
- 紡ぎ~あまねく想い~
- アカイ糸
- つよがりソレイユ
- ホントはね
- また逢いたい
- 迷路
- R347
- 君が教えてくれたこと
- 毒りんごと○○
- B.F.F.
- 風は君の答えを待っている
- ユメタビ列車
- アンコール
- refrain~nowadays~
- A DAY
- ありがとう
- Wアンコール
- よかった
「初音 10thAnniversaryLive2017」メンバー
- ボーカル&キーボード&ギター:初音
- ギター:馬場一人
- ベース:安岡洋一郎
- ドラム:矢吹正則
- バイオリン:MIZ
- キーボード&コーラス:にしのえみ
初音LIVE&イベントスケジュール
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