初音ライブレポート:フライング・ふゆガールフェス

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11/13に横浜O-SITEで開催された初音さんの主催イベント「フライング・ふゆガールフェス」へ行ってきました。7月の「フラサマ」に引き続き、辻詩音さんと斉藤麻里さんをゲストに招いて、冬を先取りしたアコースティックなライブというこの企画・・。
三者三様のハートに訴える歌声も格別でしたが、趣向を凝らした仕掛けが満載で、みんなの心もほっと温まり、前回以上にファンの垣根を越えて盛り上がれた気がします。

横浜の街へホットな3人組がやって来た

ここ一年ほどでギュッと距離が縮まり、すっかり初音さんと仲良しになった辻詩音さんと斉藤麻里さん。そんな2人と再度共演する待ちに待ったイベントでしたが、楽しみにしていたのは初音さん達だけではありません。

それぞれのアーティストを応援する熱烈なファンたちも、この日を長らく待ち望み、ワクワクした気持ちで横浜の地へ集結していました。普段の初音ライブでは見かけない顔ぶれも多く、会場のO-SITEは開演前から賑やかな活気に包まれていました。

神奈川育ちの斉藤麻里さんと辻詩音さんにとっては、ゆかりの深い横浜VIVRE前でもな歌声が響き渡りました。
神奈川育ちの斉藤麻里さんと辻詩音さんにとっては、ゆかりの深い横浜VIVRE前でも爽やかな歌声が響き渡りました。

さらにこの日は、相鉄沿線で行われたサーキット・イベント「相鉄ロックオンミュージック」にも『フラふゆ』メンバーの出演が決定し、午前中から2度のフリーライブ公演を巡回していました。朝から一緒に回ったファンにとっては、長く楽しい一日となったことでしょう。

相鉄線・瀬谷駅前と横浜VIVRE前の両会場では、ライブ日和の秋晴れが広がる中、気持ちのいい歌声と絶妙なコラボを聴かせてくれました。こちらのフリーライブの方は、ほとんどリハーサルをする時間がなかったそうですが、ギターとキーボードでセッションした初音さんと麻里さんの息がぴったりなのは驚かされますね・・。

心温まる『冬』がここに始まる

熱いステージと楽しいトークで横浜の街に元気を与えた後は、いよいよ会場となるO-SITEで本編「フラふゆ」の開幕となりました。客席に座って3人の登場を待ちわびていると、アナウンスの放送が流れてきて、なんと初音さんと麻里さん、詩音さんがトークを繰り広げる『フラふゆラジオ』がスタート。

初音さんのワンマンライブ「初音茶屋」では、チーム初音のメンバーが場内アナウンスを担当するのが恒例ですが、初音さん自ら登場するのは初めてだったかもしれません。そして、初音さんのライブでは「お土産」と位置付けられている『グッドナイト・レディオ』と呼ばれるCD版のラジオ番組とそっくりのセリフ回し・・。

この3人でフェスを開催するのも、もはや恒例。コラボ・ユニット「MaSH」のライブ動画はネットでも大反響でした。
この3人でフェスを開催するのも、もはや恒例。コラボ・ユニット「MaSH」のライブ動画はネットでも大反響でした。

そんな、初音さんにとって思い入れの強い楽しい演出を、仲良しの麻里さん、詩音さんと一緒にやってみたかったのではないでしょうか?そして、その後ステージに現れた3人が、クリスマスツリーさながらに『点灯式』を行い、ハンドベルのセッションでクリスマスソングを披露してくれました。

そんな微笑ましいサプライズにはあっと驚かされましたが、もしや失敗するんじゃないかと思うと、最後までヒヤヒヤして目が離せませんでした。この『隠し芸』のために3人は1時間ほど練習したそうですが、たった1時間であれだけ息の合った演奏をこなしてしまう音楽センスはさすがだと思うのは私だけでしょうか?

七色に輝く星空の下で

そして、いよいよ3人のライブが始まったのですが、一番手は初音さんから・・。昼間のフリーライブでの元気いっぱいのステージとは打って変わって、ギターとパーカッションを加えた豪華な編成で、繊細で豊かな音を紡ぎ出してくれます。

冬らしく温かい気持ちになる「アカイ糸」「フツウっていう幸せ」も印象的でしたが、何より圧巻だったのは怒涛のようなバラード曲のメドレー。「紡ぎ〜あまねく想い〜」「ルール」「瞳をみつめるだけで」の3曲は、私も大好きな曲ですが、思わず胸を締め付けられるような切なさも、確かに冬ならではの醍醐味と言えるかもしれません。

限定グッズとして販売されていた「フラふゆライト」。七色に光り輝き、会場中を色鮮やかな星空のように彩っていました。
限定グッズとして販売されていた「フラふゆライト」。七色に光り輝き、会場中を色鮮やかな星空のように彩っていました。

二番手の斉藤麻里さんは、相変わらずの熱くて勢いのあるステージを展開。昼間のフリーライブでも好評だった「ハレルヤ!」を、この日のテーマ曲だとばかりに熱演し、見事に会場の空気を一つにまとめ上げていました。珍しくしっとりしたテイストの「月がキレイだから」では、いつもとちょっと違った表情を覗かせてくれたのも印象的です。

トリを務めた辻詩音さんは、明るく愛嬌の溢れるキャラクターで、会場を和やかな雰囲気に包み込みます。来月にリリースが決まったというニューアルバムから披露した新曲も、独創的な世界観が異彩を放っていましたが、デビュー記念日の翌日だというこの日に聴かせてくれた「17」も、感慨深い味わいがありました。

冬の気分をたっぷり持ち帰って・・

なんと最後はアンコールではなく、4組目のアーティストとして3人のコラボ・ユニット「MaSH」が正式に登場。前回よりも多めに時間を取って、たっぷりと魅惑のセッションを聴かせてくれました。

麻里さんの「メロディ」や、詩音さんの「Candy kicks」に続いて、詩音さんもカラオケでよく歌っていたという初音さんの定番ソング「ホントはね」をコラボ・バージョンで披露。この歌は、昼間のフリーライブでも二度演奏されたのですが、3人の歌声が重なった時、今までにない感動がありました。

女性に人気の高い初音さんの代表曲「ホントはね」のPV。デビュー当時から変わらない初音さんの本音が歌われているはず・・。

ラストはカバー曲「白い恋人達」ですっかり冬らしい気分を満喫させてくれたまま終演となりましたが、開演前や転換時に流れていたBGMも、3人が選んだお気に入りの『冬ソング』だったそうなので、そんな気分で家路についたのは、まさしく彼らの計算通りだったと言えるでしょう。

今回のイベントでは、転換時にも映像と音響を使った演出が使われていたりと、徹頭徹尾エンターテイメント性が追求されていました。「私のやりたい事を2人にも手伝ってもらった」と初音さんが語っていた通り、そんな企画の大部分が主催者である彼女本人の手で実行されていたと思うのです。

「初音茶屋」と「フラふゆ」のその先へ

私は今回、初音さんのプロデューサーとしての手腕に感動させられました。初音さんが2010年から続けているワンマンライブ「初音茶屋」は、『ライブに行ったことがない人でも楽しめる空間』を目指しているそうですが、音楽だけでない楽しみが一杯詰まった今回の「フラふゆ」は、そんな彼女の目標の延長線上にあったものでしょう。

参加した誰もがワクワクした驚きと、ほっこりした癒やしのオーラに包まれる・・。そんな目論見を見事に大成功させた「フラふゆ」は、今年一年何よりも直接歌を届ける『ライブ』という場に注力してきた初音さんの一つの集大成だったと思います。

そして、それは同じ夢を追う仲間との出会いがなければ決して実現できなかったものだと思うのです。いつものワンマンライブでは饒舌になる初音さんも、今回の「フラふゆ」ではトークも少なめで、ひたすらゲストの2人を立てているように見受けられました。これも仲間との絆を大切にする、初音さんならではの気遣いだったのでしょう。

来月も初音さんの主催イベントは目白押し。クリスマスイブと当日には、バンド&アコースティック2つのワンマンが予定されています。
来月も初音さんの主催イベントは目白押し。クリスマスイブと当日には、バンド&アコースティック2つのワンマンが予定されています。

「フラふゆ」には、早くも次回開催を待ち望む絶賛の声が殺到していますが、私自身はこの成功をもう少し広い視野で見守ってもいい気がしています。初音さんの今後のキャリアの中で、プロデューサー的な資質を伸ばすチャンスは大きく広がっているし、初音さんの中にもまた違った形で次なる野望が生まれているかもしれないのですから・・。

今回の「フラふゆ」で初音さんのトークを聞き足りなかったという人は、12/25に下北沢で開催される「ピアノショコラSP~クリスマスの女子会~」もチェックしてみてください。今回共演した斉藤麻里さんに加え、初音茶屋でお馴染みのバイオリニスト・MIZさんをゲストに招いて、ゆるゆるトークもたっぷり聞けるはずなので、ぜひオススメですよ。

初音さんのオフィシャルサイトはこちら
辻詩音さんのオフィシャルサイトはこちら
斉藤麻里さんのオフィシャルサイトはこちら

初音LIVE&イベントスケジュール

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