10/10に横浜O-SITEで開催された初音さんのワンマンライブ「初音茶屋vol.49」へ行ってきました。毎年恒例のバースデーライブとなりましたが、50回目を目前に控えたこの日の公演はアニバーサリー感も倍増・・。
最初から最後まで予想を裏切る展開の連続で、26歳となる初音さんの成長を大きく感じさせるステージでしたが、ファンからのサプライズに涙する純真な姿には、見ているこちらが心打たれてしまうのでした。
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スペシャル感が満載のメモリアル初音茶屋
横浜O-SITEでの開催も4回目となり、初音茶屋にとってすっかりお馴染みの会場となりましたが、開場前から物販には長蛇の列が並び、この日の公演を待ちわびるファンの期待と熱気は、いつにも増して高まっているように感じられました。
それもそのはず、この秋に開催された初音茶屋vol.49とvol.50は、初音さんが2010年以来ずっと続けているワンマンライブ「初音茶屋」がついに節目の50回を迎えるということで、前々からスペシャル感を打ち出していたもの・・。ファンとしても無事に成功を祈り、お祝いしたい気持ちでいっぱいだったのです。
そんな期待感の中、ステージに登場した初音さんは、珍しく赤い帽子をかぶり、フリルの付いた上品な衣装に身を包んでいました。大人っぽさを感じさせるそのコスチュームは、どこか旅する貴婦人かお嬢様のようにも見えます。
そんな衣装に気を取られていたのもつかの間、早速始まったステージでは一曲目から初音さんが前に出てきてギターを弾きながら、アクセル全開の「R347」からスタート。いつもは終盤でやることが多い曲だけに、前代未聞の展開でしたが、そんな掟破りのパフォーマンスにみんなの期待と注目はさらに高まるばかりでした。
一つの『旅』の通過点を迎えて
2曲目もアコギ・バージョンのままムードいっぱいの「ユメタビ列車」を披露。この曲も終盤で演奏されるのが定番で、ライブの流れを変えるために重要な切り替えの役割を担うことが多いナンバーです。
そんな曲を出だしから持ってきたのは、25歳最後のステージであり、50回目の記念公演を目前に控えたこの日のライブ自体が、初音さんにとって大きな通過点であることの象徴に他ならないでしょう。
今年は全国6都市を巡るヒトリラツアーからあまり間がなかったこともあり、初音さんの旅がそのままずっと続いてる印象がありますが、節目となる今回の初音茶屋は、彼女にとって越えなければならない一つの大きな山だったのかもしれません。
そんな気持ちの込もった、力強さが漲るような歌声は、いつにも増して心に響きました。会場にいる誰もが、初音さんが描く『夢』の世界にすっかり引き込まれたのではないでしょうか?
何度訪れても新鮮な初音ライブの魅力
その後はいつものキーボードのポジションに戻り、チーム初音とのアンサンブルで怒涛の演奏を繰り広げましたが、今回は珍しい曲も多く、個性豊かなセットリストになっていたのが印象的・・。しっとりした曲を聴かせたかと思えば、ポップなテイストの曲に移ったりと、先の読めない展開も初音茶屋の魅力の一つです。
もう何度も初音茶屋に出演しているバイオリンのMIZさんも「今日初めて弾く曲があったんですよ!」と、新鮮な驚きを口にしていました。これはライブに通うファンにとっても同じですが、何度ライブに行っても新しい発見があるのは、楽曲バリエーションが豊かな初音さんならではの楽しみと言えるかもしれません。
今回そんなMIZさんのバイオリンをフィーチャーした曲も多かったのですが、私が特に感動したのは、秋冬にぴったりの切ないラブソング「ふたり」。叙情的な初音さんの歌声も去ることながら、哀しい感情をありったけ込めて文字通り『鳴いて』いるバイオリンの音色には、ガッチリ胸を鷲掴みにされてしまいました。
レア曲と言えば、普段のライブでもめったに聴けない「クリスマスカード」が聴けたのも今回の大きな見どころ。季節を先取りするにしても少し早過ぎる気はしましたが、ゴージャスな初音茶屋バージョンで聴く極上のクリスマスソングは、心に残る想い出になりました。
どっちがホント?初音さんの二つの顔
初音茶屋ではおなじみの『コドソン』コーナーは、初音さんが子供の頃に作った曲を、当時のままの姿で披露するという企画ですが、今回聴いた「りんご色」は恐ろしくクオリティが高く、思わず身を乗り出してしまうほど惹きつけられました。
次に選ばれた「ひとかけらの魔法」では、この曲だけはサポートが必要ということで、急遽ステージに呼び戻されたパーカッションの矢吹さん。軽やかで心躍るような、チョコレートにまつわる一曲を、いつものコドソンとは一味違う編成で聴かせてくれました。
チョコレートと言えば、初音さんが毎週日曜に配信しているツイキャス「初音のゆーりら」では、季節限定のスイーツをピックアップして初音さんが試食する『コンビニ食レポ』のコーナーが大人気。ライブ前日の忙しい時でも「食レポ」を欠かさないその姿からは、ライブのトークと同じく天然で愛らしいキャラクターを垣間見ることができます。
ところが、『コドソン』コーナーで初音さんの曲を絶賛していた矢吹さんの口からは、普段の初音ちゃんは音楽一筋で「音楽以外何もないよね」という一言も・・。こういう裏の顔を知らされると、私たちの前で見せるゆる~い一面は、みんなを心配させないためのフェイクなんじゃないかとすら思えてくるのです。
誰も予期しなかったサプライズ
後半も新旧さまざまな曲を織り交ぜつつ、最後は王道の人気曲「君が教えてくれたこと」で盛り上がりながら、いったんステージは幕を閉じました。そして、アンコールに応えて再登場した初音さんの目の前には、私たちファン一同がお祝いの言葉を書き寄せたメッセージカードが置いてあり、ツネキチ店長からの伝言が添えられていました。「今年のサプライズはこれです」と・・。
本当のことを言うと、今年のファン一同からのサプライズは、その後実行された「黄色いペンライトを振ること」でした。それがスタッフさん側の演出の都合で、たまたまメッセージカードの方が先になったのでしょう。
ところが、箱を開けメッセージカードを手に取った初音さんは、「こんなにたくさん・・」と思わず感極まってしまい、その目には普段人前で見せることのない涙が溢れていました。決して高価な贈り物ではなかったのですが、応援している私たちの想いが伝わったのかもしれません。
そしてその後、今年になって何度も共演を果たし、プライベートでも仲良しだという斉藤麻里さんがバースデーケーキを持って登場し、二重のサプライズに・・。美味しそうなケーキにたちまち笑顔になる忙しい初音さんでしたが、今年のサプライズも無事に大成功となったのでした。
アンコール曲は「ありがとう」と「よかった」の2曲だったのですが、この曲のタイトルを聞いただけでも、初音さんのその時の気持ちが手に取るように伝わって来ませんか?
そして50回を越えて・・・
後に初音さんは「サプライズは歳を重ねるごとに喜びが増すのかも」と語っていますが、確かにこの日流した涙は、これまで初音さんが積み重ねてきたものの重みがあってこそだと言えるかもしれません。
特にこの数年は、新しいアルバムを出したり、ツアーやイベントを主催したりと、日々チャレンジの連続で、1年前とは別人と言えるくらいバージョンアップしているのですから・・。
その週の10/16には、いよいよ地元大阪で記念すべき第50回の初音茶屋を迎え、私は行けなかったのですが、ライブもファン一同からのサプライズも、無事大成功に終わったようです。
そんな大きな節目を越えた最近の初音さんは、一皮むけたらしく、今までとはどこかが変わった様子・・。ファンへの感謝の気持ちを再認識し、夢や目標に向けてますます頑張る決意をしたようなのです。
10/25に開催された初のファンクラブ・イベントではファンの前で料理を振る舞うという新たな一面を見せましたが、この冬は2ヶ月連続バンドワンマンに、フェス企画・第2弾「フラふゆ」など、新たな試みが目白押し。ぜひ皆さんも、この冬どこかのライブ会場で、今までとはちょっと変わった初音さんに会いに行ってみてください。
ワンマンライブ初音茶屋 vol.49 セットリスト
- R347
- ユメタビ列車
- モノクロの空
- キミだけが
- 孤独の戦士
- 迷路
- りんご色(コドソン)
- ひとかけらの魔法(コドソン)
- 君のために(コドソン)
- なんでもないや(RADWINPSのカバー)
- となりあわせ
- ずっとずっとすきだよ
- つよがりソレイユ
- 砂
- 君を想うと…
- ふたり
- クリスマスカード
- あした晴れたら
- B.F.F.
- 君が教えてくれたこと
- ありがとう(アンコール)
- よかった(アンコール)
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