ライブレポート:第41回ワンマンライブ初音茶屋~卒業 また会おうね ’15~

このエントリーをはてなブックマークに追加

hatsunejaya41_01
3/15に横浜のO-SITEで開催された初音さんのワンマンライブ「第41回初音茶屋」に行ってきました。今年初めてとなる今回の初音茶屋は、『卒業』がテーマということで、別れの季節にぴったりの選曲やアレンジが中心。
15分を超える大作である「卒業〜また会おうね〜」のフルバージョンが上演された他、初のお披露目となる完全新曲2曲も公開されました。個人的には、メンバー全員の力強い演奏に、元気をたくさんもらえたのが印象的でしたが、2015年のさらなる活躍に期待が持てる、充実のイベントだったと思います。

出会いと別れを象徴するメンバー構成

今回の会場は1月にオープンしたばかりのYokohama O-SITE。
今回の会場は1月にオープンしたばかりのYokohama O-SITE。

一発目の曲は、私が密かに『サラリーマンの応援歌』と名付けている「孤独の戦士」。こういう始まり方は、ちょっと珍しかった気もするのですが、日頃の仕事に疲れた心に刺さり、さっそく魅惑の初音茶屋ワールドへ誘ってくれるのでした。

続いて「夏色の恋」「ホントはね」と初期の名曲が続くのですが、これらの楽曲は数年ぶりの共演となるパーカッションの矢吹さんと、デビュー直後に全国ツアーで演奏した曲なのだとか・・。

そんな久しぶりの再開もあれば、長年メンバーを支えるギターの馬場さんや、最近メンバーに加わったバイオリンのMIZさんもいたり、という色とりどりの顔ぶれ。そんなMIZさんも、すっかりファンにも馴染み、ニューアルバムのアレンジを一緒に手伝っていたりするので、もう欠かせない初音ファミリーの一員と言えそうです。

そんな新旧入り乱れるメンバー構成自体が、今回のテーマである「卒業」を象徴しているとも思えるのですが、ひとたびライブが始まれば絶妙のチームワークでぴたりと息が合うのだから、さすがとしか言えません。これもひとえに、人を惹きつけ、独特のムードで癒してしまう初音さんのなせる業ではないでしょうか?

開場前はいつも限定グッズや先着特典を求めるファンで長蛇の列。
開場前はいつも限定グッズや先着特典を求めるファンで長蛇の列。

ここでしか聴けない思い出の卒業ソング

そして何より圧巻だったのが、「卒業〜また会おうね〜」フルバージョンの演奏。この曲はあまりに長いので、なかなかフルで上演する機会がないそうなのですが、今回は『卒業』がテーマということで、久しぶりにロングバージョンが公開となりました。

三部構成となるこの楽曲は、学生時代の淡い恋の始まりから、終わりまでを描いていて、各パートごとに曲の雰囲気が様変わりするのが大きな特徴です。そんな変化に富んだ構成を、ライブならではのアレンジで大胆に表現していたので、歌に込められた心情がよりリアルに伝わってきました。

元々、雑誌「Cawaii!」のコラボ企画で、読者から送られてきた3000通以上のエピソードを元に作曲したらしいのですが、それを見事なストーリー仕立てにまとめあげるというのは、改めて考えるとすごい才能ですよね。単に長いだけの作品ではなく、初音さんの創作性が存分に発揮された一つの集大成と言えるかもしれません。

その他に、カバー曲コーナーでは、海援隊の「贈る言葉」と、松田聖子の「制服」を歌ってくれたのですが、これもここでしか聴けない初音バージョンの卒業ソングということで、かなり貴重な体験だったと思います。

カバー曲コーナーで披露された「贈る言葉」の音源がYoutubeで公開されています。

新たな初音ワールドの兆し

さらに今回のライブでは、初音さんが鋭意制作中というニューアルバムに収録予定の、新作2曲が初お披露目となりました。正式に発表される新曲は、昨年5月に発売された「ユメタビ列車」以来となるので、嫌でも期待が高まります。

1曲目は「毒リンゴ(仮)」という曲で、毒のある女の子の内面を描いたという、ポップなテイストの曲でした。ブラックな雰囲気がありながらも、可愛らしい曲調という意味では「くつずれ」に近い楽曲と言えるかもしれません。

2曲目は、まだタイトルも決め兼ねてるということで、完全に「タイトル未定」ということでしたが、パッと聴いた感じでは、「孤独の戦士」「迷路」に近い、応援ソングの部類に入ると思います。

4月に入って突然恋人に別れ話を切り出され、四苦八苦する姿がコメディタッチに歌われているのですが、「裏切り」という言葉がはっきり使われているのには、ちょっとビックリさせられました。

どちらも聴くと元気の出る爽やかさがあるのですが、『今までにないテイストに挑戦してみた』と語っていた通り、新たな新境地を感じさせるものがあります。いい意味で、初音さんの『闇』の部分を開花させた作品群なのかもしれません。

ライブで初公開された新曲を含むニューアルバムの予告動画が公開されています。

まとめ

他にも、子供の頃の曲を歌う「コドソン」コーナーでは、初音さんが中高生の頃に作曲した、甘酸っぱい恋愛ソングを聴けたりと、盛りだくさんの内容でしたが、全体的に青春時代を思い起こさせるようなノスタルジックな演出が多かったと思います。

近々リリースされるというニューアルバムでは、今回発表された新曲の他、今までライブでしか聴けなかった未発表曲も収録されると予想されます。現在、リリースに向けて、最終段階とのことですが、独立後初のフルアルバムとなるだけに、発売が今から楽しみですね!

ワンマンライブ「初音茶屋」は、関東や大阪を中心に定期的に開催されています。今後も、新しい要素が詰まった、楽しいステージが期待できそうなので、皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか?他のライブと合わせて、ぜひ公式サイトでライブスケジュールをチェックしてみてください。

会場で初音さんが手渡ししてくれる「初音茶屋タイムス」。今回から連載小説もスタート!?
会場で初音さんが手渡ししてくれる「初音茶屋タイムス」。今回から連載小説もスタート!?

第41回初音茶屋・セットリスト

  • 孤独の戦士
  • 夏色の恋
  • ホントはね
  • 恋、花火
  • ヒトリ咲く頃
  • フツウっていう幸せ
  • ルール
  • 旅立ちの風
  • ユメタビ列車
  • ココロのつぼみ(コドソン)
  • 瞳を見つめるだけで(コドソン)
  • 贈る言葉(海援隊カバー)
  • 制服(松田聖子カバー)
  • 卒業〜また会おうね〜
  • 毒リンゴ(借)
  • 新曲(タイトル未定)
  • R347
  • 君が教えてくれたこと
  • よかった
  • B.F.F.
  • また逢いたい(アンコール)

3rdアルバム「風は君の答えを待っている」の購入はこちらから
ミニアルバム「恋ノート1」の購入はこちらから

関連記事

関連リンク