WordPress公式ディレクトリに公開しているテーマ「tsumugi」は、これまでアルファ版として開発されていたBootstrapの次期バージョン4を使っていますが、そのBootstrap4が今月の10日にベータになりました。
いよいよ正式版まで秒読みの段階ですが、そんなv4 Betaにいち早く対応し、tsmugi v2.0.0としてリリースしました。ぜひ大幅に改善されたフレームワークと合わせて、tsumugiの新バージョンを使ってみてください。
最新のBootstrapを使う意味
Bootstrapは、モバイルファーストなWebサイト制作に特化した、世界で最もメジャーなフロントエンド・フレームワークです。
Web制作者にとっては、もはや馴染みの深い存在かもしれませんが、WordPressでブログを書く人にとって、Bootstrapで構築されたテーマを使う意味は何でしょうか?
それは、スマートフォンやタブレットなど、私たちの身の回りで日々増え続けている様々なデバイス上で、書いた文章やメッセージを読みやすく伝えられるということです。
Bootstrapはオープンソースで開発されていて、日夜たくさんの有志の人達の手によって、改良や検証を積み重ねられているので、その品質にも信頼性があります。
最新バージョンのBootstrap4は、アルファ版として2年越しで開発が進められてきたものなので、それに対応したtsumugi v2は、さらに先を見据えた機能と使い勝手を備えたと言ってもいいでしょう。
Bootstrapをアップデートするための設計手法
とはいえ、それだけ活発に開発が進められているだけに、Bootstrap自体のアップデートも頻繁に行われ、数ヶ月おきに新しいバージョンがリリースされています。
なので、一口にBootstrapに対応しているテーマと言っても、常に最新版のBootstrapにアップデートするのは難しく、古いバージョンのまま据え置きで提供しているテーマも少なくないかもしれません。
そこで「tsumugi」では、制作当初からそんなシーンを見据えて、内部のBootstrapをアップデートしやすい設計手法で構築を進めていました。
1点目は、Bootstrap本体のCSSと、カスタマイズ用のCSSを完全に別ファイルに分けること。これによってBootstrap単体のアップデートが極めて容易になります。
2点目は、開発用のSassファイルもカスタマイズする箇所を差分で管理し、そのソースコード自体も差分だけを保持するというテクニックです。
このような手法で制作していたため、実際にBootstrap4 alpha2からbetaへのアップデート作業を行なった際にも、非常にスムーズに移行を完了させることができました。
詳しいソースコードは「tsumugi」のGitHubリポジトリに公開しているので、そちらも参考にしてみてください。
続きはWordCamp Tokyo 2017で…
さて、常に使いやすいツールを提供するために工夫を盛り込んだテーマ「tsumugi」ですが、他にもいち早くテーマディレクトリに公開するため、様々なテクニックを使って制作を行なっています。
来月の9月16日にベルサール新宿グランドで開催される「WordCamp Tokyo 2017」では、そんな公式テーマ「tsumugi」の制作秘話にまつわるテーマで登壇させてもらえることになりました。
当日は「〜少しでも早く公開したいあなたに〜レビュワーの経験から学んだ、公式テーマディレクトリ審査の攻略テクニック」というタイトルで、30分枠のセッションを担当させていただく予定です。
初のWordCamp登壇ということで緊張していますが、ブログでは語り尽くせない、さらに突っ込んだ話もできると思うので、興味のある方はぜひ遊びに来てください。
また、翌日の9月17日に行われるコントリビューターデイでは、テーマ制作班のメンターとしてお手伝いさせてもらうことになりました。テーマ制作や公式ディレクトリ申請をやってみたい人は、ぜひ一緒にもくもく作業しましょう(^o^)/
⇒「WordCamp Tokyo 2017」参加登録はこちら!