2/18に渋谷REXで開催された初音さんのワンマンライブ「POP’N’ROUGE ~Add Valentine’s Day~」へ行ってきました。今年初のワンマンということで、意気込みも十分でしたが、この日はいつもと違ってバレンタインらしく、ほぼガールズバンドでお届けすることに・・。
そんな新メンバーの参加もありつつ、待望の新曲も披露するなど幸先のいい2017年のスタートとなりましたが、何より初音さんのポップな魅力が120%発揮された、楽しさ満点のステージだったと言えるのではないでしょうか?
目次
何が起こるか分からない、それが初音のバンドワンマン。
初音さんのバンドワンマンでは恒例となった渋谷REXには、開場前から多数のファンが詰めかけ、ステージの幕が開くのを今か今かと待ち侘びていました。約2ヶ月ぶりのワンマンということで、遠方から駆けつけているファンも多く、その期待値は並々ならぬものがあったのでしょう。
また、前回のPOP’N’ROUGEでは、かなり趣向を凝らしたライブ構成で観客を驚かせたり、年初からの出演ライブでも、今までにない新編成など精力的なチャレンジ精神を垣間見せていただけに、この日のワンマンは常連ファンにとっても、ビックリ箱を開けるようなドキドキ感に包まれていたのです。
いざステージの幕が開くと、黒っぽいシックな服装に身を包んだバンドメンバーがすでに脇を固めていて、その中央に颯爽と初音さんが登場しました。今回は、前回クリスマスイブに着ていた衣装の一つにも似たカジュアル風のトップスに、シルバーのミニスカート、黒い編み込みのニーハイブーツといった、ちょっぴりパンクな出で立ち。
一曲目は爽快感いっぱいの「迷路」からスタートしましたが、ステージ上で漫然と輝く初音さんの姿は、普段のおっとりした弾き語りライブとは違って、まさに『ポップスター』の名に相応しいカリスマ性に満ちていました。
ファンのハートへ届けるバレンタイン・プレゼント
続く「エスケープ」や「ヒトリ咲く頃」でも、ポップスの持ち味を活かしながら、力のある演奏で会場のボルテージを徐々に盛り上げます。華のある初音さんの笑顔も印象的でしたが、深みのある歌詞の一つ一つがビシビシ心に突き刺さるのは、作品性の高い初音ソングならではの特色と言えるでしょう。
ファンのみんなと出会えた『縁』に感謝を込めて歌った「アカイ糸」には、特にバレンタインらしいテーマが感じられましたが、愛情が溢れんばかりの優しい歌声は、また格別。この日は全編を通してキュートなダンス・パフォーマンスにも磨きがかかっていましたが、初音さんの女性らしい魅力が存分に発揮されたステージだったのではないでしょうか?
ドラムの長嶋貴人さんに、キーボードのおかじま沙予さんというお馴染みの顔ぶれに加え、ギターのひぐちけいさん、ベースの夏海ルイさんという新メンバーを迎えた、ほぼ女性だけのバンドも一味違った味わいをプラス。女性ならではの繊細なテクニックと、ダイナミックな調和が素晴らしく、個性的な楽曲の数々を色鮮やかに表現していました。
特に後半の「ユメタビ列車」は、バンドならではの醍醐味が一際強く感じられる曲なのですが、メンバー全員が織り成すあまりの一体感に、言葉を失うほど惹き込まれてしまいました。一糸乱れぬ音の葉の波に包まれ、夢見るような瞳で歌う初音さんの姿は忘れられません。
新しい挑戦、そして新しい風
個人的に一番驚きだったのは、初音さんのバラード曲の代表格と言える「紡ぎ〜あまねく想い〜」のバンドアレンジが初めて上演されたこと・・。この曲はグランドピアノ弾き語りでのイメージが強かっただけに、完全に意表を突かれたのですが、静と動をくっきりと切り分けたコントラストが素晴らしく、重低音を活かしたダイナミックな世界観が見事に描き出されていました。
そして、そんなダークテイスト溢れる「紡ぎ」を歌う初音さんが、時折見せる恍惚の表情は、かつてロックバンド「リブライト・ラスタンド」のボーカルとして演じていた『初音先生』そのもの・・。今回は、初音先生への変身シーンはなかったものの、その遺伝子はより洗練された形で『初音』の中に取り込まれているのかもしれません。
また、これまでひっそり上演されることはあったのですが、新曲が堂々2曲もお披露目となりました。2曲ともタイトルはまだないそうなのですが、バンドにもよく合うポップなテイストがありつつ、初音さんならではの深みのある歌詞やメロディーラインが特長的。
昨年は新曲の発表こそなかったものの、MCで初音さん自身が語っていたように、長く時間をかけてこれらの曲たちを温めてきたのでしょう。じっくりと着実な歩みを象徴する『かめの精神』という目標を掲げる初音さんらしく、高いクオリティが確信できるステージだっただけに、今後の動向が楽しみですね。
愉快なガールズ&BAYBANDの仲間たち
終盤は「A DAY」や「B.F.F.」など定番の曲でテンションがアゲアゲになりながら、あっという間の終演となりましたが、今回は2017年初のワンマンということもあって、バンドライブでは珍しくトークが多めだったのも嬉しいポイント。
初音さんが大好きな食べ物トークでメンバーと盛り上がるなど、微笑ましいシーンもありましたが、「2回もリハやったのに、メンバーの誰からもチョコをもらえなかった」と唯一の男性メンバー・貴人さんが魂の叫びを吐露する場面も・・。
そんな哀しい裏話に苦笑しつつも、私にはリハーサルや本番含め、初音さんたちがいかに真剣勝負で臨んでいたかが、窺い知れるエピソードにも感じられました。リハでは、初音さんが沙予さんに細かい指示を出していたそうですが、本番でも各メンバーが時折見せる真剣な表情から、ギリギリまで音作りにこだわっている様子が伝わってきたのです。
そんな女性中心の今回のバンドメンバーは、来月3/5に斉藤麻里さんや、ましのみさんとも共演する主催イベント「ツマリハツマリ2」でもお目にかかれるようです。各メンバーとも、日夜多方面のライブシーンで活躍している実力派だけに、次回のバンドライブでの再会が楽しみですね。
そして、この日新たな情報として発表されたのが、3/26に急遽決まったという初音アコースティックワンマンのお知らせ。今までの初音茶屋とは違った、新しい編成を予定しているとのことですが、何か今までにないものが見れる気がしているのは、私だけでしょうか・・?
POP’N’ROUGE ~Add Valentine’s Day~ セットリスト
- 迷路
- エス���ープ
- ヒトリ咲く頃
- アカイ糸
- 紡ぎ〜あまねく想い〜
- 新曲1(タイトル未定)
- 新曲2(タイトル未定)
- 負けないココロ
- ユメタビ列車
- A DAY
- 毒りんごと○○
- ホントはね
- B.F.F.
- 君が教えてくれたこと
- R347(アンコール)
- よかった(アンコール)
POP’N’ROUGE ~Add Valentine’s Day~ メンバー
初音LIVE&イベントスケジュール
⇒3rdアルバム「風は君の答えを待っている」の購入はこちらから
⇒ミニアルバム「恋ノート1」の購入はこちらから
関連記事
- 初音-空が紡いだ癒しの音楽との出会い
- 「風は君の答えを待っている」初音・3rdアルバム-夢追人へ贈る現在進行形の音語り
- 「恋ノート1」初音・ミニアルバム-時を越えて紡がれた想い出のラブソング集
- ライブレポート:ワンマンライブ初音茶屋 vol.49
- 初音ライブレポート:POP’N’ROUGE ~Hot&SweetNovember~
- 初音ライブレポート:フライング・ふゆガールフェス
- 初音ライブレポート:クリスマスライブ 2016 特別編 〜ユメタビ列車はプレゼントを乗せて〜