4/10に横浜O-SITEで開催された初音さんのワンマンライブ「初音茶屋vol.47」へ行ってきました。今年初となる恒例のワンマンライブに、初音さんを中心とするチーム初音の気合も十分・・。
卒業や新生活をテーマにした曲構成はオリジナリティが高く、経験を重ねたメンバーならではのアンサンブルも、思わず圧倒されるほどの完成度がありました。一陣の春風のようにみんなの心に元気を運んでくれる、そんなステージだった気がします。
目次
出会いと別れを全て詰め込んで・・
「今回の初音茶屋は卒業シーズンにぴったりの内容になりそう・・」そんなセリフを毎週配信している「初音のゆーりら」で聞いていたので、卒業っぽい曲を何曲かやるのかな?ぐらいに思っていたのですが、初音さんの『仕込み』は私の想像をはるかに越えていました。
昨年3月の初音茶屋で、フルバージョンを上演したのが記憶に新しい「卒業〜また会おうね〜」ですが、今回はこの卒業ソングをなんと一曲目から演奏。クライマックスに流す印象が強かっただけに、かなり意表を突かれたのですが、ジャブから始めるのではなく、いきなりストレートをもらったような印象です。
今回は時間の都合でショートバージョンということでしたが、間を省いた変わりに、本来この歌で歌われるはずだった『高校三年間の出会いから別れ』までのストーリーを、その後の曲たちを通してお届けします、とのこと・・。
ここで、今回のライブの壮大なコンセプトが明らかになったのですが、ワンマンライブといっても、ここまで企画色の強い構成はあまり聞いたことがありません。『まるで一本の映画を見ているようにライブを楽しんでもらう』これも、作品性の高い曲作りで定評のある、初音さんならではのアイデアと言えるのではないでしょうか?
経験と感性が生み出す音の重なり
そう宣言したのもつかの間、次のパートでは昨年末にリリースしたミニアルバム「恋ノート1」から、怒涛のメドレーを開始。この甘酸っぱいラブソングたちも、ライブが一段落着いたタイミングで演奏されることが多かったので、個人的には予想を裏切られる展開だったのです。
学生時代の青春の一コマを思い出させる「恋ノート1」の楽曲の数々ですが、今回は特に歌声が力強かったし、各メンバーのアレンジにも本気度が感じられたので、『観客の心を掴んで離さない』という決意がみなぎっているようでした。
そんな厚みのある音を奏でるのは、ギター:馬場一人さん、バイオリン:MIZさん、パーカッション:矢吹正則さんの3人。トークが多めの初音茶屋ならではのゆる〜いMCで、リハーサルの時の裏話などもたっぷり聞かせてくれたので、彼らがどんな風に音作りに臨んでいたかが、手に取るように分かります。
初音さんが、経験な豊富な3人のスキルや発想を、非常に頼もしく感じていることが分かった一方、矢吹さんからも「やっぱり曲がいいよね!」という本音が飛び出す一コマも・・。各メンバーの経験に裏打ちされたテクニックも去ることながら、イメージ豊かな初音さんの感性と着想力が相乗効果を生み出し、「初音茶屋」という空間を作り上げているのかもしれません。
動き出す春の息吹のように
そんな風に創意工夫に満ちたアレンジを随所に盛り込みながら、後半の「R347」から始まる定番のメドレーではいつも以上の盛り上がりを見せ、会場の空気も一体に・・。「チーム初音の演奏は、後半になるほど力強くなる」というMCでの初音さんの発言が、まさに現実になる瞬間を、観客の誰もが目の当たりにしたことでしょう。
前半の学園風景とは打って変わって、後半には「迷路」や「B.F.F.」など、社会人への応援歌が入っているのも嬉しいポイント。年度末や年度の切り替わりで、仕事の悩みやトラブルが付き物のこの季節。そんな日々のストレスを吹き飛ばしてくれる爽快さがありました。
また、チーム初音とともに送るカバー曲「赤いスイートピー」も、本当に春の陽射しのような軽快さがあり、夢見心地に誘われます。そんな風に、全体的に『春』を感じさせてくれる、温かみのあるアレンジが多かった気がします。
そして何より、久しぶりの初音茶屋のステージを誰よりも楽しそうに動き回る、初音さんの笑顔が一番輝いていたことは言うまでもないでしょう。上京してからは制作に明け暮れる日々が多く、ゆっくりお花見に行く機会が少ないという初音さんですが、彼女自身が花となり、みんなの心にしっかり春を届けてくれたように思うのです。
まとめ
さて、そんなわけで今回も大盛況の中、幕を閉じた「初音茶屋 vol.47」ですが、「恋ノート1」のリリースでレパートリーが減ってしまうかと思われたコドソン・コーナーも、新しい顔ぶれが加わって新鮮味がプラス。バンドスタイルライブではすでに定着しつつある「A DAY」での拳を振り上げるアクションも登場し、みんなで楽しめる楽曲がさらに増えた気がします。
近々では、バンドスタイル・ワンマン第三弾や、仲良しのシンガーソングライター・東木瞳さんとのコラボ企画の開催を控えている初音さん。夏には、2月に続いて開かれるフェス・イベント「歌歌2016」の地方公演にも出場が決まっています。
今回、アンコールで聴かせてくれた「フツウっていう幸せ」と「ホントはね」は、初音さんのデビュー前後の頃の心境を綴った曲ですが、自らの原点でもある『初音茶屋』へ帰ってきた、という想いが強く現れていたのではないでしょうか?
通算50回突破を目前に控えた「初音茶屋」は、マルチに活動の幅を広げるアーティスト・初音にとってのホームグラウンドであり、いつも新しい仕掛けが詰まったステージとして、今後もますます期待できそうです。次回vol.48は、5/3(祝)に大阪のumedaAKASOにて開催!気になる方はぜひ参加してみてください。
⇒初音茶屋 vol.48 大阪公演のチケット情報はこちらから
初音茶屋 vol.47 セットリスト
- 卒業〜また会おうね〜(Short ver.)
- となりあわせ
- また、あした
- 小さな芽
- よかった
- 恋、花火
- モノクロの空
- 夏のかけら(コドソン)
- 虹色あじさい(コドソン)
- 海の声(桐谷健太さんのカバー)
- 赤いスイートピー(松田聖子さんのカバー)
- 迷路
- アカイ糸
- つよがりソレイユ
- R347
- 君が教えてくれたこと
- A DAY
- B.F.F.
- フツウっていう幸せ(アンコール)
- ホントはね(アンコール)
初音LIVE&イベントスケジュール
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