WordPress公式ディレクトリに公開しているテーマ「tsumugi」の公式サイトをリニューアルし、テーマのコンセプトが伝わりやすい構成に変更しました。
また、ReadyShipというサービスとの連携で、WordPressと「tsumugi」をインストールした状態で、簡単にホームページを作成いただけるようになりました。
テーマのコンセプトを明確に
一昨年の11月に「tsumugi」をリリースしてから、テーマの方は少しずつアップデートを重ねてきましたが、公式サイトの方は簡素なページを公開しているだけでした。なので、こちらの方ももう少し手を入れたいなと思っていたのですが、先週末にようやくリニューアルの第一弾が完了しました。
メインビジュアルなどにテーマの使用イメージを大々的に打ち出したので、だいぶ分かりやすくなったと思うのですが、このテーマは『モバイルデバイスでの読みやすさ』を重視しているので、その点が最も伝えたかったポイントです。
WordPressの公式ディレクトリに掲載するサムネイルは、1200x900pxというフォーマットが決まっているため、PCの画面しか見せられませんが、「tsumugi」はスマートフォンやタブレットでこそ綺麗に見せたい、という人に使って欲しいテーマなのです。
そんなモバイルファーストな思想と合わせて、訴えかけたかったコンセプトが、テーマ名の由来にもなっている初音さんの楽曲に込められた『言葉を紡ぐこと』の大切さですが、今回のサイトデザインからそんな想いが、少しでも伝わっていれば嬉しいです。
ホームページ作成サービスへの転換
さて、今回のサイトリニューアルでは、もう一つ大きな方向性の変化を盛り込んでいるのですが、それがサイトのトップに設置された『ホームページ作成』というボタンに現れています。
今回のリニューアルから、テーマを利用するに当たって「テーマをダウンロードする」「WordPressの管理画面からインストールする」という従来の選択肢に加えて、『その場でWebサイトを立ち上げる』というオプションが追加されたのです。
これは先月リリースされたReadyShipというサービスを利用させてもらっているのですが、これを使うとテーマ作者自らがセッティングしたWordPress環境を複製し、テーマがインストールされた状態でユーザーに提供することができます。
実際に使ってみると、本当にものの数分でWebサイトが立ち上がるので感動するのですが、気に入ったテーマを見つけた次の瞬間から、サクッとログインしてブログを書き始められるなんて、そんな素敵なことが他にあるでしょうか?
初心者にとっては恐らく最もネックになるであろう、サーバーを用意してWordPressをインストールする、という面倒なプロセスを一気に省略し、テーマ作者おまかせの設定で始められるのが最大の魅力です。興味のある方は、ぜひ「ホームページ作成」ボタンから試してみてください。
サービス内容と今後の展望
ReadyShipによるサーバーの運用は、プランによって金額が異なりますが、ミニマムな構成だと月額2千円台から利用することができます。もちろん、レンタルサーバーだともっと安いところもありますが、高速な専用サーバーを利用できるというメリットがあります。
専用サーバーなら、将来的にサイトの規模やアクセス数が増えても重くなる心配がないし、私自身も羨ましいと思えるぐらいの贅沢な環境です。WordPressで快適にサイトを運用することだけを考えるなら、リーズナブルな価格設定と言えるのではないでしょうか?
また、ReadyShipはサーバーの運用費に加えて、テーマ作者自身が収益を上乗せして設定できるようになっているのも大きな特長です。色んな意味で、ユーザーとテーマ作者の双方がハッピーになることを目指したサービスだと思いますが、テーマ作者によるサポートも込みで、現在の価格設定になっていると理解してもらえると嬉しいです。
今回の「tsumugi」のサイト作成サービスでは、最低限のテーマとプラグインしか入れていませんが、今別のプロジェクトで進めている新しいテーマとプラグインが完成したら、もっと高度な機能と使いやすさを付加したサービスとして、またReadyShipで提供できたらいいなと思っています。
テーマ制作のその先に
今回の「tsumugi」のサイトリニューアルでは、ReadyShipを導入できたことに伴い、従来のWordPressテーマの配布サイトという体裁から、ホームページ作成サービスという見せ方に、大胆にモデルチェンジしました。その際、昨今ユーザー数を急速に伸ばしているWixやJIMDOのようなサービスを参考にさせてもらっています。
一見すると違う業態に見えますが、今や本家のWordPressでも、Wixに代表されるサイト作成サービスを強力なライバルと捉えていて、次期メジャーバージョンではそれに対抗するために新たなコンテンツ編集機能をリリースしようと、目下開発が進められています。
CMS業界にそんな革新の波が押し寄せる中で、今後はテーマ作者やWebデザイナーにも、ただサイトのデザインを提供するだけに留まらない、役割の変化や職域の拡大が求められていくのではないでしょうか・・?
今回、ReadyShipを活用することで、初期セットアップという部分では大幅に手間を削減することができましたが、その先のサイトの更新方法やテーマのカスタマイズについては、まだまだサポートが必要とされる場面が多いと思います。
引き続き公式サイトでは、テーマの使い方やヘルプなどのドキュメントを整備していく予定ですが、諸々の準備が整うまでは、分からない点は直接回答したいと思いますので、お問い合わせフォーム等からぜひお気軽にご質問ください。
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