9/18にベルサール新宿グランドで開催されたWordCamp Tokyo 2016 2日目の「コントリビューターデイ」に参加してきました。昨年はテーマレビュー班への一般参加だったのですが、今年はブログ班のメンターとして参加させてもらいました。
メンターとしての立場だと、また違った見え方や発見があったのが印象的でしたが、和気あいあいと楽しい雰囲気は相変わらず・・。各チームとも色々な成果があったようですが、個人的にも非常に有意義な体験になりました。
目次
年に一度のコントリビューターデイは、設備もおやつも充実?
「コントリビューターデイ」とは何をするのか?ということについては、去年のWordCamp Tokyoのブログ記事を読んでもらいたいのですが、1日目のセッションデーとは違って、ドキュメントの翻訳やテーマ・プラグイン制作などの各チームに分かれて、一日もくもくと作業をするイベントです。
さらに今年からは、「コントリビューターデイ」と同時に、チーム毎に課題に沿ってWordPressサイトの制作を競い合う「ハッカソン」も開催することになり、ユーザー参加型のイベントがより拡充された形になりました。
今年は私もメンターとしての参加になったので、受付開始前に会場に集まり、他のスタッフさんと一緒にセッティングのお手伝いをするところから一日がスタートしました。向かい合わせにした各テーブルの島ごとに、電源ケーブルと液晶モニタが支給されるので、大人数が集まるグループワークにも対応できます。
また、一角には色々なゲストやスポンサーさんから支給された大量の「おやつ」が並べられ、長時間の作業で疲れた時の糖分の補給もバッチリ!さらに、コーヒーメーカーも投入されて、美味しいコーヒーが飲み放題という、嬉しいアメニティの充実ぶりでした。
ブログ班の取り組みは十人十色
そんなこんなで、慌ただしく準備をしていると、あっという間に受付時間になってしまい、続々と一般参加の皆さんも入室してきました。そして今年も、各チーム毎に作業する内容を紹介してから、班分けを開始・・。
今年は、Codex翻訳、テーマ・プラグイン翻訳、テーマ制作・プラグイン制作、テーマレビュー、WordPressコア、動画字幕、フォーラム回答、ブログ、地域コミュニティ運営、WordPressユーザードキュメント作成の10チームに分かれて作業することになりました。
ブログ班には4名の方が参加してくれたのですが、ブログをすでにやられていて書きたいテーマも決まっている方、初めてWordPressを使うという方、またブログは持っているけど分からない点や悩みを抱えている方・・、といったように色々な背景を持った方が集まりました。
ブログ班は私だけでなく、ブロガーのわだみのるさん、吉田喜彦さんもメンターとして参加されていたので、あまり心配はしていなかったのですが、ブログ班は他のチームのようにやる事やフォーマットが決まっているわけではないので、ある意味「駆け込み寺」的な感じになってしまうのかもしれません。
「ブログに動画を載せてみたい」「フランス語のブログと日本語のブログを統合したい」といった具体的な悩みを持ったお二人は、ブログ運営の経験が豊富は吉田さんにお任せして、初めてWordPressを使ってみたいという方のサポートを、私が担当することになりました。
WordPressの基礎からローカル環境構築まで
まずは実際にWordPressを触ってもらい記事を投稿してもらおう、ということで基本的な使い方のレクチャーから始めました。今回、WordCamp Tokyoでは、スポンサーのGMOペパボさんから、コントリビューターデイ用にヘテムルのサーバー環境をお借りしていたので、その場でインストール済みのWordPressを使ってもらうことができたのです。
初めてWordPressを使うとなると、サーバーへのインストールや、そもそものレンタルサーバー選びからつまづいてしまうことも多いので、これは大変助かりました。諸々の面倒なことはいったんスキップして、ひとまず実際に触ってもらうことで、WordPressの管理画面は初心者にも使いやすく、ブログを書くこと自体は難しくないことが分かってもらえたと思います。
元々、WebやHTML自体については素養がある方だったこともあり、そこまでやった段階で「デザインはどうやって変えるんですか?」という質問が出て、どうやらテーマ制作の部分にも興味があるということが分かりました。
そこで、そこから先は、実際にテーマの編集ができるようになるところまでを目指して、ローカル環境の構築にシフトチェンジ。ほぼ付きっきりになってしまいましたが、なんとかその日中に、環境構築とテーマ編集の基礎までを伝授することができました。
振り返り&反省点
さて、実際にイチから環境構築するとなると、なかなか一筋縄ではいかず、私が「VCCWっていう便利なツールがあるんですよ」と発言してしまったばっかりに、VCCWの導入にトライすることになったのですが、Windows環境特有の問題も影響して(?)その方法は結局うまくいきませんでした。
そこで、普通にXAMMPでデータベースを作ってからWordPressをインストール、という方向に切り替えたのですが、ちょっと回り道した時間がもったいなかったかな?というのが反省点の一つです。
ただ、HTMLやCSSは分かるし、WordPressを使ってWebサービスの立ち上げをやってみたい、というような方だったので、きちんと正攻法でのテーマ編集方法を教えられた点は、よかったと思っています。
最後に、ちょっと簡単にカスタマイズするだけなら、「子テーマ」を使った方がいいよ、という情報をシェアしたかったのですが、自分も子テーマをちゃんと活用したことがなく、突っ込んだところを教えられなかったのが、個人的には心残りでした。この辺は、勉強あるのみですね・・。
そしてコントリビュート活動は続く
昨年は教わる側としてなんとか時間内にノウハウを吸収するのに必死でしたが、今年も同じように設定したゴールに向けて取り組むのは変わらないものの、メンターとして導く立場ならではの、また違った大変さがあることが分かりました。
今回初めてコントリビューターデイに参加された方々も、この日得たことや気付いたことを活かして、それぞれの課題に取り組んでもらえたら嬉しいですね。そして『ブログを書く』という最も基本的な行為が、WordPressコミュニティにとって極めて大きな貢献になることを改めて実感したのでした。
WordCampのみならず、例えば関東ではWordBench Tokyoというコミュニティで、10/26にテーマ制作、11/12にWordPressの翻訳に関する勉強会が開催予定です。各地のコミュニティで同様のイベントが随時開催されているので、ぜひ皆さんもWordPress公式サイトのイベントカレンダーをチェックしてみてください。
さて、私の方はようやく半年前に申請したテーマにレビュワーが付いたので、その修正対応に追われていたり、テーマのデバッグをしている時にふとしたWordPress本体のバグに気づいて、初めてコアにパッチを送ってみたり・・、といったコントリビュート生活を過ごしていました。
うまく行けばもう少しで公開になりそうなので、無事キーレビュワーのチェックを通過して、早く公式テーマ作家の仲間入りしたいものですね^_^
WordPress関連記事
- セミナーレポート:ゆるゆるカフェ「WordPress & Foundation 勉強会&新年会」
- Vagrant + WordPress + Amazon S3でブログをセキュア&快適に運用する方法
- 「WordPressもくもく勉強会 at コエド」でショートセッションさせていただきました。
- 「3Dドット絵わぷー」ができるまで
- 私がWordPressを使う理由-WordPressをめぐる私的クロニクル
- イベントレポート:WordCamp Tokyo 2015 〜本編〜
- イベントレポート:WordCamp Tokyo 2015 〜コントリビューターデー〜
- VCCWとGitを使ってテーマ制作環境をスマートに共有する方法
- トップへ戻るリンクを追加するWordPressプラグイン「Floating Top Link」を公開しました。
- イベントレポート:WordCamp Tokyo 2016 〜セッションデー〜