ライブレポート:初音のヒトリラツアー’16・横浜公演~FinalSP~

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9/22に横浜LOOPで開催された初音さんのヒトリラツアー’16・横浜公演~FinalSP~へ行ってきました。初回の東京に次いで、関東では二度目の公演となりましたが、ファイナルに相応しい元気いっぱいの笑顔の絶えないステージが印象的・・。
一方、しっとりしたバラードでは、感極まるほどの情熱的な歌声を聴かせ、会場の空気を一変させていました。今年も無事に全6公演を終え、初音さんにとってまた一つの大きなステップとなったのではないでしょうか?

再び『ホーム』での開催となったファイナル

今年は東京公演の後、大阪→福岡→名古屋→札幌と全国を飛び回ってから、再び関東での開催となったので、文字通り『帰って来た』感が強いライブとなりました。私は東京以降の地方公演には行けなかったので、まさしく初音さんに「お帰りなさい」と言ってあげたい気持ちで、その日の公演を迎えました。

また、横浜はここ最近、初音さんのワンマンライブ「初音茶屋」が行われることが多い、おなじみの地となっていたので、彼女にとっても『ホーム』としての意識が一際強かったのではないでしょうか?

雨の降りしきる中、行われたヒトリラのファイナル公演は、初音さんにとって馴染みの深い横浜での開催となりました。
雨の降りしきる中、行われたヒトリラのファイナル公演は、初音さんにとって馴染みの深い横浜での開催となりました。

ツアーファイナルの舞台となった横浜LOOPは、9月にオープンしたばかりの出来立てほやほやのライブハウス。実は、初音さんも何度かライブに出演したことのある渋谷のLOOP annexが再開発のため閉館となり、横浜へ移転・リニューアルしたのが今回の会場だったのです。

というわけで、新しいのに親近感のある横浜LOOPは、ヒトリラツアーのコンセプトにぴったりの、アットホームな会場となりました。ギュッと距離感が近いながら、オシャレな雰囲気があるのもいいですし、前列だとふかふかのシートに座れるのも、リラックス感が高くていいですね・・。

ひと夏の想い出を振り返りながら・・

初回の東京公演は夏真っ盛りでしたが、ファイナル公演ではすっかり季節が移り変わり、初音さんも大好きな秋へと突入。そんな時期にぴったりの温かみが感じられる「ひだまり」から一曲目がスタートしました。

前半は1stアルバムや2ndアルバムからちょっと懐かしい楽曲を・・、というコンセプトは東京公演と変わらないようでしたが、イントロのアレンジが毎度独創的なので、何度も聴いてる曲でも「ん、この曲はもしかして・・?」という新鮮な驚きがあるのが、初音ライブの面白いところ・・。

久しぶりに聴いた「孤独の戦士」では、日頃の疲れがじんわりと癒され、ヒトリラならではのリラックスした空間にどっぷり引き込まれました。歌の合間の伴奏のタイミングでも、細やかな初音さんのサービス精神は途切れることなく、時折ニッコリと会場に向かって微笑みかける満面の笑顔が印象的でした。

ツアー・グッズとして販売された「初音のヒトリラツアー'16 ツアーパンフレット」。収録された写真も、どこか旅をイメージしたカットが多いのが特徴です。
ツアー・グッズとして販売された「初音のヒトリラツアー’16 ツアーパンフレット」。収録された写真も、どこか旅をイメージしたカットが多いのが特徴です。

今回、これだけ笑顔がいっぱいだったのは、今年も無事全てのツアーを開催できた喜びが現れていたからに、違いないでしょう。各地での会場との調整も去ることながら、初となる福岡での公演では、台風の影響で一時開催が危ぶまれたりと、決して楽な道のりではなかったはずです。

松田聖子さんのカバー「シェルブールは霧雨」では、旅情あふれる曲の風景をドラマチックに描き出しながらも、まるで初音さん自身が辿ってきたこの夏のツアーの想い出を、一つ一つ振り返っているように感じられました。

初音さん自身の人生を辿る旅

今回のヒトリラツアーでは、オフィシャル・ファンクラブ「ファンきち」のメンバー向けに、楽曲のリクエストも受け付けていたのですが、私が今回リクエストしたのは1stアルバムに収録されている「きっと叶うよ」。仕事やプライベートでの活動がうまくいかず、心が折れそうな時に聴くと、頑張る勇気をもらえる曲なので、ぜひヒトリラの空間で聴いてみたかったのです。

この曲は2008年に発表された曲ですが、なんと先月TBSテレビでオリンピックのマラソン特集を放送していた際に、バックで流れていたそうです。改めて聴くと、『歌手になる』という夢に向かって、ひたむきに走り続けた初音さん自身の想いや実体験が込められていて、スポーツやオリンピックというテーマには、まさにぴったりの曲と言えるかもしれません。

初音さんを語る上で欠かせないデビュー曲「恋、花火」のMV。

そんな初音さん自身の足跡を感じさせる曲は、「きっと叶うよ」だけではありません。東京公演と同じく上演された「ホントはね」と「恋、花火」は、デビュー当時の代表曲で、初音さんが自分の原点を振り返る上で、決して外せない曲たちなのでしょう。

今回のMCでは、デビュー当時に家族3人で暮らしていた六畳一間のアパートに、ダンボールいっぱいのサイン用色紙が送られてきて、お母さんと一緒にてんやわんやだった、という微笑ましいエピソードも披露・・。

普段はあまり聴けない、デビュー当時の深イイ話を共有した上で、改めて生で聴くデビュー曲「恋、花火」は、洗練された歌声も去ることながら、歌に込めた万感の想いが感じられ、まさに圧巻の名演奏でした。

ヒトリラツアー’16のテーマとは?

さて、ここでちょっと脱線して、横浜ファイナル公演だけでなく、今年のヒトリラツアー全体を通したテーマについて考えてみたいと思います。私は、東京と横浜公演しか参加できませんでしたが、他の地方公演に参加したファン仲間の皆さんから入手した、全公演のセットリストを見てみましょう。

全6公演ともに13曲ずつ上演されているのですが、一覧で並べてみると色々な共通点が浮かび上がってくることが分かります。序盤で少し懐かしい楽曲を披露した後、松本聖子さんのカバー曲を演奏し、その次は最新ミニアルバム「恋ノート1」から一曲をピックアップ・・、といった流れが一つのパターンとして見えてきませんか?

初音のヒトリラツアー'16 全公演セットリスト。
初音のヒトリラツアー’16 全公演セットリスト。

そして、中盤ではどの公演でも必ず「ホントはね」と「恋、花火」を歌っているのは、全国ツアーという特別な舞台に当たって、デビュー当時の原点に今一度立ち返りたい、という初音さんの想いが現れている気がします。

ライブではお馴染みの「B.F.F.」は、これまで支えてくれた友達やファンとの絆を描いた曲なので、これまた外せない選曲だと思いますが、ちょっと珍しい「よかった」をラストに入れているのは、今年も無事ツアーを開催できて『よかった』という、喜びの気持ちが込められているのかもしれません。

そんな中でも、全ツアーを通して最も象徴的だった一曲は「ユメタビ列車」ではなかったかと思うのです。初音さん自身がMCで『人生を旅に例えた歌』と言っていたように、このヒトリラツアーは初音さんが全国を回る文字通りの『旅』であると同時に、長い音楽活動において重要なプロセスに他ならないのですから・・。

人生を旅になぞらえた「ユメタビ列車」のMV。今回のヒトリラツアーも、また一つの旅だったと言えるのではないでしょうか?

次回はスペシャルな初音茶屋へ

しっとりと雨が降る日に相応しく、大人っぽいバラードを聴かせたかと思ったら、最後は一転して元気いっぱいに盛り上がりながら、横浜公演はフィナーレを迎えました。

アップテンポな曲調で人気の「君が教えてくれたこと」は、ギターサウンドが特徴的な一曲ですが、ヒトリラツアーでは一人弾き語りなので、キーボード一つで軽やかな躍動感を表現。演奏前にバッと手を振り上げる仕草だけで、演奏の勢いが伝わってくるようでしたが、私にはまるで彼女の回りにチーム初音のメンバーが付いているように感じられました。

ツアーパンフレットには、開催中に書かれた各開催地への想いや、ツアーの抱負なども・・。ツアーが終わってから読むと、さらに感慨深い内容になっています。
ツアーパンフレットには、開催中に書かれた各開催地への想いや、ツアーの抱負なども・・。ツアーが終わってから読むと、さらに感慨深い内容になっています。

恒例のワンマンライブ「初音茶屋」では、ギターのチャンババさん、バイオリンのMIZさん、パーカッションの矢吹さん、といった経験豊富なメンバーに囲まれ、絶妙なアンサンブルを繰り広げていますが、弾き語りライブの時の表現力にも、そんなセッションでの体験が活きている気がするのです。

想像力が豊かな初音さんだけに、一人で演奏している時でも、心の中では息の合ったバンドメンバーとセッションしているイメージを思い浮かべているのかもしれません。ヒトリラツアーの次は、10月10日(祝)に横浜、10月16日(日)に大阪で、ワンマンライブ初音茶屋が開催されます。

次回はバースデーライブ&記念すべき通算50回目の初音茶屋となるだけに、スペシャル感満載のステージになりそうですが、ツアーを終えてさらに一回り大きく成長した初音さんの活躍が、今から楽しみですね。

10月の初音茶屋を含む、初音さん最新ライブ・チケット情報はこちら

初音のヒトリラツアー’16・横浜公演~FinalSP~ セットリスト

  • ひだまり
  • あした晴れたら
  • 孤独の戦士
  • きっと叶うよ
  • シェルブールは霧雨(松田聖子さんのカバー)
  • また、あした
  • ホントはね
  • ルール
  • 恋、花火
  • ユメタビ列車
  • 君が教えてくれたこと
  • B.F.F.
  • よかった

初音LIVE&イベントスケジュール

3rdアルバム「風は君の答えを待っている」の購入はこちらから
ミニアルバム「恋ノート1」の購入はこちらから

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